インストラクター養成・資格取得講座のご案内
この度は、I.A.I.M.インストラクター資格取得講座にご興味を頂きましてありがとうございます。当国際インファントマッサージ協会(International Association of Infant Massage)は1981年、世界で始めて乳幼児に対するマッサージを普及させる亊を目的とした組織としてヴィマラ・マクルアーによってアメリカで創設されました。現在ではスウェーデンに国際本部事務局を構え49カ国以上の国々(2007年現在)で活動する国際組織です。
日本支部は、1998年10月のI.A.I.M.国際総会に於いて承認され組織されました。その後1999年9月のインストラクター養成講座実現により活動は本格化。そして5年の歳月を経て2003年5月、母子関係論の第一人者であった、故ジョン・ボウルビー氏のご子息のリチャード・ボウルビー氏、ほか多数の方々をお招きして第1回国際シンポジュームを開催するまでに至り、日本に於いて草分け的存在としてインファントマッサージを普及し、母子関係の改善と発展に勤めて参りました。世界で活動する国際組織です。
I.A.I.M.のインファントマッサージは、インドで看護婦をしていた創始者ヴィマラ・マクルアーによって、30年以上も前に考案・開発された手法です。インドでは古くから子どもが生まれるとその家のお婆さんが赤ちゃんにマッサージをするという風習があり、それが貧困の中にあっても子供たちがすくすくと育つ要因ではないかと考えたヴィマラは、この理念をアメリカに持ち帰り、インド伝統のマッサージ法に加えリフレクソロジー、ヨガ、スウェーデンマッサージなどの手法を取り入れたインファントマッサージを、新しい育児法として提唱しました。
当時から青少年の凶悪犯罪等、様々な子供の問題に悩まされていたアメリカでは、それ迄の自分たちの育児法に問題があった事を認め始めており、マッサージの効果を裏付けするティファニー・フィールド博士の研究結果も手伝って、インファントマッサージは加速度的に全米に広まりました。その確かな理念やテクニックはアメリカばかりではなく、ヨーロッパ各地に波及し、国によっては産後の鬱解消や幼児虐待防止の為の政府公認のプログラムとして活用されるまでに至っております。
インファントとは、乳幼児という意味ですが、日本人には耳慣れずなじみの薄い言葉です。欧米ではベビーという単語より広範囲の年齢層をカバーできることから頻繁に使われ、そして赤ちゃんに施されるマッサージは、インファントマッサージと呼ばれて沢山の人達に親しまれています。この世界共通の認識を共有し、I.A.I.M.をより多くの方に知っていただく為にも、敢えて日本語には訳さず、英語のままインファントマッサージとして紹介させていただきました。ベビーマッサージという言葉が定着しつつある今、インファントマッサージというこの言葉も一日も早く日本の地に根付き、より多くの親子が世界中の人達と全く同じように、インファントマッサージの恩恵を受けられる事を願ってやみません。
インド同様日本にも古来から、おんぶや添い寝といった自然な形で親と子が触れ合える伝統的な育児法がありました。それが今ではベビーカーやベビーベッドに取って変わられ、親子間の距離は遠のくばかり。核家族化もさらに進み、赤ちゃんをどう扱ってよいのか分からない母親が増えると同時に育児ノイローゼによる悲劇が相次ぎ、アメリカ程ではないにしても幼児虐待が全体の一割を占めるまでに増加しております。子供を取り巻く環境も悪化し、学級崩壊、犯罪の低年齢化には目を覆いたくなるものもあります。戦後、何の疑いもなく欧米社会の後追いをしてきてしまった私達日本人も今一度考え、見つめ直し、改めるべきは改める時期に来ているのではないでしょうか。
早産児・超未熟児の母子に対しては、タッチケアーやカンガルーケアーなどを取り入れる病院が増えてはいるものの、健常児の母子に対するケアーは手つかずのまま放置され、未だ体系だったものが確立されていないのが現状です。母子関係が人間形成の土台を築き、その人間育成においてスキンシップの重要性、タッチセラピーの必要性が報じられている今、インファントマッサージはアメリカがそうであったように、日本の社会にも必要なのではないでしょうか。日本の伝統的な育児法を置き去りにしてきてしまった以上、それに匹敵する良い方法を時間をかけて試行錯誤を繰り返しながら模索しなければなりませんが、東洋のエッセンスを基に開発されたI.A.I.M.のインファントマッサージなら、日本の社会に受け入れられ、明日の未来を担う子供たちの健やかな成長のために、そして育児に自信のないお母様方のために少しでも役立つのではないかと思っております。
|